住まいづくり-植栽のすすめ-

住まいづくりにはいろいろと夢がふくらみます。広いリビングや吹き抜け空間、天井まである書棚や隠れ家的な書斎、オープンキッチンに使いやすい食品庫などなど。そうした住まいづくりを進める上で、外廻りの植栽計画も同時に検討されることをお勧めします。

どうしても家を建てるとなると、間取りや外観等に目を奪われがちですが、同じくらいに外廻りの計画もきちんとしておく必要があると思います。

たとえば、リビングから外に目を移したときに映る木々の表情は生活に潤いを与えます。落葉樹であれば春は新緑の緑を楽しみ、また花が咲く樹木であれば花を眺めて気持ちが弾みます。また、夏は濃い緑によって盛夏を感じ樹木に飛来する鳥や昆虫によって生命の繋がりを実感できます。秋には紅葉や黄葉を楽しみ、冬には木々に積もった雪を眺めつつ新緑の芽のふくらみに次第に訪れる春の足音を感じることができるのではないでしょうか。

また、玄関先の植栽は訪れる人々の目を楽しませ、浴室脇に設けたちょっとした坪庭の植栽は浴槽に入りながら季節の移り変わりを感じさせてくれます。

ただ、木々も生き物なので手入れが必要です。落葉樹であれば秋には落ち葉の片付けが必要ですし、病気にかかればその対策も必要です。また、大きく育ってくれば剪定作業も必須になるでしょう。

それらの手間暇を考慮しても、住まいに寄り添った植物は住まいの主に日々の潤いと安らぎを与えて続けてくれることになると思います。

2010.10.29